妻の腕時計を、息子が何度も欲しがる。3歳1ヶ月。数字は読めるのに、時計は読めない。
時計を教えるなら掛け時計のほうが筋がいい。大きいし、いつも視界に入る。それは分かっていた。でも本人が欲しがっているのは腕時計で、せっかく出てきた動機を潰すのはもったいない。
買う前に「今どこまで読めるのか」を6回測った。そこで分かったのは、読めない原因が本人ではなく家の掛け時計の側にあったかもしれない、ということだった。SE歴20年、3歳児の父が、測った数字と選んだ時計を残しておく。

「ママのとけいがほしい」を何度も言われて、じゃあ買うか、と。ただ買う前に今の実力を測っておかないと、あとで何が変わったのか分からなくなる。
買う前に「今どこまで読めるか」を6回測った
正答は6回中3回。間違え方は2種類だった
聞き方は毎回同じ。「今何時?」と聞いて、返ってきた答えを4つに分けて記録した。
| 分類 | 回数 |
|---|---|
| 正答 | 3 |
| 長針で読んだ | 1 |
| 短針だが数字違い | 2 |
| 答えられない | 0 |
| 自発的に時計を見た | 0 |
6回のうち4回は短針が数字をちょうど指している場面、残り2回は数字と数字の間を指している場面だった。
短針は選べている。間違えるのは数字の方
「短いほうの針で見るんだよ」と一度伝えたら、その場で理解した。定着しないだろうと思っていたが、1日空けた翌朝に同じことを聞いてもちゃんと短針で読んだ。針の役割は入っている。
長針で読んでしまったのは6回中1回だけ。多かったのは「短針を見ているのに数字が違う」ほうで、2回。しかも短針が数字をちょうど指している場面でも1回間違えている。
数字そのものは、言葉を記録していた頃から読めていた。2歳半の息子が話せる言葉を全部書き出してみたで数字・文字のカテゴリを書き出しているが、そこから1年経って数字は安定している。数字が読めることと時計が読めることは別、というのは想像していた。ただ、壁の位置が思っていたところと違った。
家の掛け時計は数字が4つしかなかった

うちの掛け時計は木の板に数字が彫ってある。ただし数字は12・3・6・9の4つだけ。あとは丸い点が並んでいる。
8時の短針は、9のすこし手前を指す。そこに8は書かれていない。読むには点を数えて逆算するしかない。3歳には無理だ。
「短針だが数字違い」の2回は、本人の能力ではなく盤面の欠損で説明がついてしまう。読めていなかったのは子どものほうじゃなかったのかもしれない。
3歳に合う腕時計を選ぶ
手首を測ったら13cmだった
キッズウォッチは「3歳から」と書かれていても、実際の腕周りの下限はけっこう大きい。買う前に候補の仕様を並べてみた。
| 製品 | 腕周りの対応範囲 |
|---|---|
| Q&Q VS49J | 推奨120〜170mm(ベルト130〜180mm) |
| Q&Q VR99J | 130〜185mm |
| クレファー NB-AK220 | 115〜185mm |
息子の手首をメジャーで測ったら13cm。どれも通る。ただしこれが11cm台だったら、ベルトに穴を足すか別のベルトに替えるしかなかった。測らずに買うと外すというのが、探していて一番はっきりしたことだった。
デジタルにしなかった理由
数字は読める。だからデジタルを渡せば初日から時刻を答えられる。でもそれは時計を読んでいるのではなく数字を読んでいるだけで、短針と長針を見分ける練習にはならない。アナログ一択で探した。
日本語の文字盤(短針に「じ」、長針に「ふん」と書いてあるタイプ)も候補に入れた。役割が文字で書いてあるので理屈としては良い。ただ、ひらがなは家族の名前に使われている字が一部読める程度で、「じ」も「ふん」も読めない。文字でラベルを付けても意味がないので外した。
買ったのはQ&QのVS49J009Y

文字盤は黄色で、1〜12の数字が黒の太字。外周に5分刻みの数字が05から60まで入っている。そして短針が水色、長針が赤。
決め手はこの色分けだった。「短いほう」と言うより「青い針で読む」のほうが3歳には通じやすい。長短は2本を見比べる必要があるが、色なら見比べなくていい。
10気圧防水、樹脂ケース、ウレタンベルト、約21g。1,540円。壊しても無くしても諦めがつく値段なのがありがたい。
本人が最初に選んだのは車の柄(VS49J010Y)だったが、在庫が切れていて同じシリーズのロケット柄になった。文字盤の作りはシリーズ共通なので、学習の面では変わらない。
正直に書いておくと、長針の赤とロケットのイラストの赤が近い色で、長針が3時から5時のあたりに来ると重なって少し見づらい。上の写真がちょうどその状態になっている。
掛け時計は買い足さなかった
セイコーの知育掛け時計(KX617W、3,145円)まで比べた。針が色分けされていて数字も1〜12全部あるので、教具としては掛け時計のほうが上だと思う。大きいし、家族で同じものを指させる。
ただ、腕時計のほうに1〜12と色分けが揃っているなら、教具の役目はそれで足りる。必要になったら後から買えばいい、と考えて今回は見送った。
持たせる前に確認する3つ
- 手首をメジャーで測る。12cmを下回ると選べる製品が一気に減る
- 短針と長針を見分けられるか確認する。見分けがついていないうちは、時刻を聞いても答えようがない
- 家の時計の文字盤に1〜12が全部あるか数える。4つしかないなら、腕時計側に1〜12が要る
保育園に着けていけるかは園によって違うので、先に確認したほうがいい。うちは着けるのが家と週末だけになる前提で買った。
時計を見る回数をどう増やすかは、共働き家庭の「平日夜30分」知育タイム設計で書いた夜の時間の使い方と地続きになる。プリント教材で時計を扱うのは5〜6歳向けが多く、0〜6歳の無料ドリルならHugKumが最短で紹介した生活知識プリントもその年齢帯だった。3歳のうちは、紙より実物の文字盤のほうが早いと思う。

今のところ自分から時計を見た回数はゼロ。腕に着けてそれが動くのかどうかが、いちばん知りたいところ。
よくある質問
- Q時計は何歳から読めるようになりますか?
- A
「何時ちょうど」が読めるのは4〜5歳が目安とされることが多い。うちは3歳1ヶ月の時点で、6回聞いて3回正答した。「短いほうの針で見る」と一度伝えたら、1日空けた翌朝も短針で読んでいる。数字が先に読めていたことが土台になっていると思う。ただし短針が数字と数字のあいだにあると答えが安定しない。
- Q3歳に腕時計を持たせるのは早すぎますか?
- A
読ませる道具としては早い。うちが買ったのは、妻の腕時計を何度も欲しがったから。自分の時計を持てば時計を見る回数が増えるだろう、という期待で1,540円のものを選んだ。読めるようにするのは文字盤に1〜12が並んだ時計の役目で、腕時計はきっかけとして持たせている。
- Q子ども用はアナログとデジタルのどちらがいいですか?
- A
時計を読む練習が目的ならアナログ。息子は数字が読めるのでデジタルなら初日から答えられるが、それは数字を読んでいるだけで、短針と長針を見分ける練習にはならない。短針と長針が色分けされているものだと「青い針で読む」と言えるので、教えるときの言葉が短くて済む。
- Q家にある掛け時計でも時計を教えられますか?
- A
文字盤に1〜12が全部あるかを先に確認したほうがいい。うちの掛け時計は12・3・6・9の4つだけで、8時の短針が指す位置に8が書かれていない。読むには点を数えるしかなく、実際に「短針を見ているのに数字が違う」誤りが6回中2回出ている。
- Qキッズウォッチのサイズはどう選べばいいですか?
- A
手首をメジャーで測ってから選ぶ。3歳1ヶ月の息子は13cmだった。Q&QのVS49Jは推奨腕周り120〜170mm、同じQ&QのVR99Jは130〜185mm、クレファーのNB-AK220は115〜185mm。「3歳から」と書かれていても下限が12〜13cmの製品が多いので、実測しないと届いてから入らないことになる。
まとめ
3歳1ヶ月の実力は「短針は選べる、数字は不安定」だった。6回中3回正答、長針で読んだのは1回だけ。想像していたより手前まで来ていた。
引っかかったのは家の掛け時計のほうだった。数字が12・3・6・9の4つしかなく、8時の位置に8が無い。読めなかった原因が子どもではなく盤面にあることは十分あり得る。教える前に、家の時計の数字を数えてみたほうがいい。
腕時計は読ませる道具ではなく、時計を見る回数を増やすための道具として買った。1,540円のQ&Q VS49J009Yで、1〜12の数字と色分けされた針が揃っている。手首は先に測って13cm、下限はクリアした。
着けてから読み方がどう変わるかは、同じ4分類で記録を続けて追記する。今のところ自分から時計を見た回数はゼロなので、そこが動くかどうかを見ている。

