2歳児が顔つけぶくぶくできない|親の試行錯誤記録

2歳児が顔つけぶくぶくできない|親の試行錯誤記録 育児

「水は平気なのに、顔をつけてぶくぶくだけができない」——スイミングスクールに通う2歳7ヶ月の息子が、まさにこの状態です。バタ足はできる、水をかけられても平気、でも自分から顔を水につけることだけは断固拒否。進級テストではこの1項目だけが壁になっています。

SE歴20年・2歳7ヶ月の息子を持つ筆者(ムラサキ)が、妻と一緒にお風呂や自宅で試した「顔つけぶくぶく作戦」の失敗記録と、専門家の知見に基づく今後の計画を正直にまとめます。成功体験の記事ではありません。現在進行形のリアルな試行錯誤の記録です。(2026年3月時点)

ムラサキ
ムラサキ

筆者自身はスイミングの付き添いに行ったことがなく、プールでの様子は妻からの伝聞です。お風呂での練習は妻が主導で、筆者は妻から聞いた内容をベースに書いています。

2歳7ヶ月の息子、スイミングで「顔つけぶくぶく」だけができない

現在の状況──水は平気なのに顔だけつけない

息子は2歳になった頃から大手スイミングスクールに通っています。週1回、妻の付き添いで幼児向けクラスに参加しています。

水そのものを怖がっている様子はありません。頭からシャワーをかけられても平気で、プールの中でバタ足もできています。お風呂でもバタ足を披露してくれることがあります。水がかかること自体には全く抵抗がないのです。

ところが「自分から顔を水につける」という動作だけは、どうしてもやりません。口を水面につけて「ぶくぶく」と息を吐く練習(バブリング)を嫌がり、お風呂で見本を見せても基本的に無視です。

進級テストで唯一引っかかるポイント

通っているスクールでは月1回の進級テストがあり、息子は最初の級(いわゆる「ひよこ」クラス)に在籍しています。大手スイミングスクールの一般的な進級基準を見ると、この段階では「ベンチの上を歩く」「頭から水をかぶる」「バブリング(ぶくぶく)ができる」「泣かずに練習ができる」などが項目として設定されています。

息子の場合、バブリング以外の項目はクリアできているようで、妻によると「ぶくぶくさえできれば進級できる」とのこと。ただし本人は進級するとかしないとか、そういう意識はおそらくありません。2歳7ヶ月の子どもにとって「テストに合格する」という概念はまだ存在しないでしょう。焦っているのは親のほうです。

なぜ2歳児は顔つけを嫌がるのか──発達の視点で理解する

顔は神経が集中する場所──不快感が他の部位より強い

ベビースイミング協議会のQ&Aでは、「顔は神経がたくさん集まっている場所で、水をかけたりもぐったりする不快が他の場所より強い」と解説されています。大人でも顔に水がかかれば反射的に目を閉じますが、2歳児はその不快感をコントロールする力がまだ発達途上にあります。

さらに、呼吸のコントロールが未熟な状態で顔を水につけると口や鼻に水が入り、痛みや恐怖が記憶に残ります。一度でもこの経験をすると、顔つけへの抵抗が強くなるのは自然なことです。

2歳前後は自我の芽生え期──「やらない」も意思表示

厚生労働省の保育所保育指針でも、1歳以上3歳未満の発達の特徴として「自我の育ち」と「自己主張」が挙げられています。「やらない」と決めたことをどんなに促されても動かないのは、わがままではなく自我が正常に発達している証拠です。

2歳前後の「イヤ」には理由があります。しかしその理由を2歳児が言語化することはほぼ不可能です。顔つけを嫌がる息子に「なんで?」と聞いても答えは返ってきません。親にできるのは「嫌なんだね」と受け止めることだけです。イヤイヤ期の「イヤ」が脳の前頭前野の未発達から来ている仕組みについてはイヤイヤ期の正体と5つの解決策で詳しく紹介しています。

「できない」ではなく「まだその段階にいない」

ベビースイミング協議会は「今、泳げなくとも・水に顔をつけられなくとも、たいした問題ではありません」と明言しています。2歳中頃になるとプールの底まで自発的に潜る子もいれば、3歳を過ぎてからようやく顔をつけられるようになる子もいます。個人差が非常に大きい領域です。

「できない」のではなく「まだその段階にいない」。この認識を持てるかどうかで、親の焦りは大きく変わります。焦りは子どもに伝わります。ベビースイミング協議会も「親の水に対する恐怖心は子どもに伝わる」と注意喚起しており、これは恐怖心だけでなく焦りにも当てはまるはずです。

これまで試したこと──成功ゼロのリアルな記録

ここからは筆者の家庭で実際に試した3つの作戦と、その結果を正直に記録します。2026年3月時点で、顔つけぶくぶくに成功した作戦はゼロです。

作戦1: お風呂に沈むおもちゃ → 手を伸ばして回避された

妻が購入したのは、お風呂の底に沈むタイプのおもちゃです。水底に置いておけば、拾うときに顔を水につけざるを得ない——という狙いでした。

結果は完全な失敗です。息子は顔をつけずに手を伸ばして拾いました。浴槽の深さと2歳児の腕の長さの関係上、顔をつけなくても届いてしまうのです。こちらの目論見を見事に回避されました。大人が想定する「こうするしかないだろう」を2歳児は軽々と裏切ります。

作戦2: ストローでぶくぶく → 興味を示さず

コップに水を入れてストローで息を吹き、ぶくぶくと泡を立てる練習です。水中で息を吐く感覚を覚えてもらう狙いでした。

息子の反応は「特に興味なし」。ストローで何かを飲む行為には慣れていますが、ストローで息を「吐く」方向の動作は理解していない様子でした。親がやって見せても「ふーん」という表情で、自分からやろうとはしません。

作戦3: 親が見本を見せる → ほぼ無視

お風呂で妻が口を水面につけ、ぶくぶくと息を吐いて見せました。「こうやってやるんだよ」と声をかけながらの実演です。

息子の反応はほぼ無視。見てはいるのですが、自分もやろうとはしません。ベビースイミング協議会によれば「赤ちゃんは模倣動作で学習する」とのことですが、2歳7ヶ月の息子は「模倣したいこと」と「したくないこと」を明確に区別しているようです。トーマスの真似は喜んでするのに、ぶくぶくの真似はしない。興味がないことは模倣の対象にならないのだと実感しました。

ムラサキ
ムラサキ

3つの作戦すべてが不発です。正直、親としては「何をやってもダメか」という気持ちになります。でも冷静に振り返ると、どの作戦も「親の都合で仕掛けた」ものであって、息子が「やりたい」と思う動機を作れていなかったのかもしれません。

これから試す作戦──専門家の知見をベースに計画

失敗3連発を踏まえ、水泳インストラクターやベビースイミング協議会の知見をもとに、今後試す予定の作戦を整理しました。

今後の作戦リスト
  • 作戦4
    洗面器ぶくぶくステップアップ法

    水泳インストラクターの長岡小夜子氏が推奨する方法です。まず親の手のひらに少量の水をすくい、そこに子どもの口をつけてぶくぶくさせます。手のひらに慣れたら洗面器へステップアップ。1日の練習回数を事前に決めて、回数を守ることがポイントです。

  • 作戦5
    だるまさん式・顔つけ遊び

    ベビースイミング協議会が紹介している「だるまさんのにらめっこ」の応用です。親がほっぺを大きく膨らませて息を止め、顔を水につけて出してから口をパッと開ける。歌に合わせて遊び感覚で繰り返し、子どもが真似したくなるのを待ちます。

  • 作戦6
    コーチにアドバイスを直接聞く

    これまで妻がコーチに具体的なアドバイスを聞いていなかったことに気づきました。プールでの息子の様子を一番近くで見ているのはコーチなので、家庭での練習方法を相談してみる予定です。プロの視点から見えている課題は、親が思っているものと違うかもしれません。

  • 作戦7
    しばらく顔つけ練習を休む

    ベビースイミング協議会は「顔付けは暫らく中止した方が良い」「嫌いなものは基本だけにする。そのうち自分から飛び込んだり潜ったりして遊びだします」と述べています。どの作戦を試してもダメな場合は、いったん顔つけの練習自体をやめて、水遊びを純粋に楽しむ時間に切り替えるのも有力な選択肢です。

学研の専門家監修記事(水泳インストラクター長岡小夜子氏)では、お風呂での水慣れトレーニングの具体的な手順が写真付きで解説されています。「頭からお湯かけトレーニング」から「ブクブクトレーニング」への段階的なステップアップが紹介されており、わが家でもこの手順を参考にする予定です。

「ご褒美で釣る」はアリか?──わが家の方針

物で釣りたくない理由

「お菓子あげるからぶくぶくしてみよう」。正直に言えば、こうすれば息子はやるかもしれません。お菓子やご褒美で行動を促すのは、即効性のある方法です。

ただ、筆者はこの方法を使いたくないと考えています。理由は「ご褒美がないとやらない」という条件付けになるリスクがあるからです。顔つけに限らず、何かを達成するたびにご褒美が必要になると、ご褒美のハードルはどんどん上がっていきます。イヤイヤ期の対処法の記事でもNG行動として「ご褒美で毎回釣る」を挙げていますが、スイミングの練習にも同じことが言えます。

内発的動機を待つという選択

筆者の教育方針は「怒らない、待つ、好きにやらせる」です。この方針は筆者自身の不登校経験が原体験になっており、不登校だった自分が親になって考える教育方針で詳しく書いています。

顔つけぶくぶくについても、最終的には本人が「やってみよう」と思えるタイミングを待ちたいと考えています。ベビースイミング協議会の「楽しいことがたくさん増えてくると、『私も潜ってみようかな』と思うようになるのです」という言葉が、今の筆者にとって一番の支えです。怒鳴らない子育ての実践記録で書いた「やりたいだけやらせる」の方針は、スイミングでも同じです。やりたくないことを無理にやらせない。

ただし「待つ」と「何もしない」は違います。前のセクションで整理した作戦4〜7のように、環境を整え、きっかけを用意し、専門家に相談する。選択肢を置き続けた上で、本人が拾うタイミングを待つ。それが筆者なりの「待つ」です。

ムラサキ
ムラサキ

妻がご褒美で釣っているかどうかは未確認です。妻は妻のやり方があり、それを否定するつもりはありません。夫婦の方針の違いについては教育方針の記事で書いた通りです。今後コーチに相談した結果や、作戦の成否はこの記事に追記していく予定です。

よくある質問(FAQ)

Q
2歳児が顔つけを嫌がるのは普通ですか?
A

はい、2歳前後は自我が芽生える時期であり、顔は神経が集中する部位のため水につける不快感が強いです。ベビースイミング協議会も「今泳げなくても顔をつけられなくても大した問題ではない」としています。焦らず子どものペースに合わせることが大切です。

Q
お風呂で顔つけの練習をするコツはありますか?
A

水泳インストラクターの長岡小夜子氏によると、まず保護者の手のひらに少量の水をすくい、そこに口をつけてぶくぶくする練習から始めるのが効果的です。1日の練習回数を事前に決め、うまくいかなくても回数を増やさないことがポイントです。できたらたくさん褒めてあげてください。

Q
スイミングの進級テストに落ちても続けるべきですか?
A

進級テストの合否より、子どもが水を楽しめているかが重要です。水自体を嫌がっていなければ続ける価値はあります。ベビースイミング協議会は「好きなことをたくさんし、嫌いなことは基本だけにする。そのうち自分から飛び込んだり潜ったりする」と述べています。

Q
ご褒美(お菓子など)で顔つけを促すのは効果的ですか?
A

短期的には効果がある場合もありますが、「ご褒美がないとやらない」という条件付けになるリスクがあります。筆者は物で釣るのではなく、本人が自発的に「やってみよう」と思えるタイミングを待つ方針です。ただし正解は家庭ごとに異なります。

Q
顔つけができるようになるのは何歳頃が目安ですか?
A

個人差が大きいですが、ベビースイミング協議会によると2歳中頃から自発的に潜れるようになる子もいます。ただし3歳を過ぎてからできるようになる子も珍しくありません。発達のペースは子どもそれぞれであり、年齢で一律に判断することはできません。同じ月齢の息子の別の発達記録として2歳半の発語リスト全記録もまとめています。

まとめ──焦らない、比べない、でも諦めない

2歳7ヶ月の息子がスイミングで顔つけぶくぶくができない現状と、親の試行錯誤を記録しました。要点を3つにまとめます。

まず、2歳児が顔つけを嫌がるのは発達上ごく自然なことです。顔は神経が集中する部位であり、自我が芽生える時期の「やらない」は正常な意思表示です。次に、わが家で試した3つの作戦(沈むおもちゃ・ストローぶくぶく・見本を見せる)はすべて不発でした。親の都合で仕掛けた作戦では、本人の動機を作れないと痛感しています。そして、今後は専門家の知見に基づく段階的な練習法を試しつつ、最終的には本人が「やってみよう」と思えるタイミングを待つ方針です。

ベビースイミング協議会の言葉を借りれば、「焦らず、比べず、諦めず」。この記事は成功体験を語るものではなく、現在進行形の記録です。作戦4〜7を試した結果は、追記していきます。同じように「顔つけだけができない」と悩んでいる方の、比較材料のひとつになれば幸いです。

ムラサキ
ムラサキ

お風呂で滑って浴槽に沈んだとき、息子は急いで脱出して親に抱きつきます。水が嫌いなわけじゃない。「顔が水の中に入る」ことだけが嫌なのだと、その反応を見るたびに思います。いつか自分から「ぶくぶくやる!」と言ってくれる日を、気長に待ちます。

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